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タルムードとは
「タルムード」とはユダヤ教の聖典の一つとされています。
ユダヤ教のバイブルである「旧約聖書」の解釈ををもとに、ユダヤの僧侶である「ラビ」たちによって集団で議論された後に編集・記録され、250万語、1万2000ページにもなるページ数をほこるものとなりました。
正にユダヤの知恵が凝縮された格言集なのです!
ユダヤ人には経済や学術、文化・芸術各界での成功者・富豪や著名人が多い
ユダヤ人は世界でその約1400万人から1500万人ほどの人口と比べてみても、特にアメリカ在住の人々を中心にとても成功者や著名人が多いのです。
それに、最近発表された世界の8人の富豪番付の中に3人もユダヤ系が入っています。
例えば身近なものではみなさんがお世話になっているであろう、Googleやfacebook.
その創業者を挙げてみても、Googleならラリー・ペイジ氏、facebookであればマーク・ザッカーバーグ氏。
科学者では相対性理論を考えだした20世紀最大の物理学者と呼ばれているアルベルト・アインシュタイン博士、
金融関係では巨大な財団を誇るロスチャイルド家やJ.P.Morgan銀行で有名なモルガン家。
石油産業ではシェル石油のマーカス・サミュエル氏
ジーンズを生み出したリーバイス社の創業者、リーヴァイ・ストラウス氏
スターバックスコーヒーの創業者、ハワードシュルツ氏
画家ではマルク・シャガール氏。
世界的に有名な映画監督ではスティーブン・スティルバーグ氏、俳優ではダスティン・ホフマンさん、ハリソン・フォードさん、ナタリーポートマンさん。
ミュージシャンではノーベル文学賞を受賞したボブ・ディランさん。
日本ではテレビのコメンテーターとしてお馴染みのデーブ・スペクターさん、数学者のピーター・フランクルさん,ギタリストのマーティ・フリードマンさんなど。
その他にも世界のユダヤ系の人々では多数の成功者・著名人がいますが挙げても挙げてもキリがありません。
そして歴代の世界のノーベル賞受賞者の2割がユダヤ系の受賞者だそうです。
それらの人々全てが敬虔なユダヤ教徒ではないのだとは思いますが、太古の昔から伝わるユダヤの知恵・教えに直接的にも間接的にも、恐らく遺伝的にも影響を受けているのでしょう。
そもそもユダヤ人って何?
ユダヤ人はユダヤ教を信じる人々のことを指しますが、規定ではユダヤ教へ正式な手続きを踏まえて信者となった人やユダヤ人の母親から生まれた人なのだそうです。
肌の色・人種も関係ありません。
ユダヤ教へ入信し、信じる親がいればユダヤ人ということになるので、例え肌の色が黒であろうが黄色であろうがユダヤ人になるそうです。
そのため例えば、アフリカの方などでは黒人系のユダヤ人という方々も存在しています。
白人系ユダヤ人は「アシュケナジム」それ以外を有色人種的な肌の色で、南欧から中東、アジア系等のユダヤ人は「スファラディム」と呼ばれています。
現代でユダヤ人といえばアメリカでの著名人等の白人系ユダヤ人の多さから、ユダヤ人=アシュケナジムというイメージになっていると思います。
世界の総人口70億人のうち、ユダヤ人は人口は世界中におよそ1400万人から1500万人しかいないそうです!
イスラエルにはおよそ600万人とついでアメリカにはおよそ540万人とほとんどの人口が集中しています。
そもそもユダヤ教って何?
ユダヤ教は古代の中近東の発祥の宗教です。
唯一神である「ヤハウェ」を信仰する一神教です。
選民思想と救世主(メシア)を柱とした特徴があります。
「選民思想」とは「選ばれた人間である」という意味で、「救世主」とは「人類を救う存在」の意味です。
ユダヤ教の選民思想の概要
ユダヤ教においては、選民であるという考え方は、ユダヤ人が神と特別な契約を結ぶ唯一の人々であり、その契約を守っていくことによって“終末”においてユダヤ人が救われ、非ユダヤ人は淘汰される(要出典)という思想である。
出典元:wikipedia
救世主(メシア)の概要
メシアは、ヘブライ語のマーシアハ(משיח)の慣用的カナ表記で、「(油を)塗られた者」の意。メサイアは、Messiah の英語発音。
出エジプト記には祭司が、サムエル記下には王が、その就任の際に油を塗られたことが書かれている。後にそれは理想的な統治をする為政者を意味するようになり、さらに神的な救済者を指すようになった。ユダヤ教におけるメシア(w:Jewish Messiah)はダビデの子孫から生まれ、イスラエルを再建してダビデの王国を回復し、世界に平和をもたらす存在とされている。
ユダヤ教の旧約聖書 タナハ
ユダヤ教はキリスト教とイスラム教の基になった宗教で、共通しているところは「唯一神を崇拝する一神教」です。
ユダヤ教の旧約聖書 タナハ はキリスト教にとってキリスト教での解釈の旧約聖書のもとであり、イスラム教にとっても旧約聖書タナハの一部分が引用されています。
内容は、日本でも一般的に有名な話であると、禁断の果実を食べて神によって楽園から追放されてしまう「アダムとイブ」の話や、
神がノア一族と動物たちを箱舟に乗せ助け、ノア一族以外の全ての堕落した人間たちを洪水によって押し流してしまう「ノアの箱舟」の話、
傲慢になった人類が巨大な塔を建て神の怒りをかい、罰を受けてしまうという話である「バベルの塔」などの話などが有名です。
ユダヤ人の悲しい歴史
ユダヤ人はその永い歴史の中、行く先々で多くの迫害を受けてきました。
資産を略奪されたり、殺されたり、強姦されたり、奴隷にされたりと。
そこには数多くの怒りや悲しみや嘆きや絶望が存在したのでしょう。。。
想像しただけでとてつもなく切ない気持ちにさせられます。
その迫害の一般的な原因はユダヤ教を絶対の真理とし、聖書の教えを厳守することによるユダヤ教の宗教観や、その宗教観のため行く先々で同化することが難しく、独自性を持ったコミュニティを築いてしまうことが多く、それらを良しとしない時の権力者達により迫害の対象とされてしまったのです。
古代ではユダヤの王国であった新イスラエル王国がバビロニア王国に滅ぼされて、人々が奴隷となった「バビロンの捕囚」から、
ユダヤの国がローマ帝国の支配下になったときなどに、反乱を起こすが弾圧され、そこから主にヨーロッパの方へ民族が離散してしまいます。そのユダヤの民族離散を「ディアスポラ」といいます。
各地で迫害を受け続け、職業も土地が持てなかったため農業すら就くことが許されず、かと言って職工としての組合にも許されず、店舗を構えることも出来ませんでした。
そのため無許可の行商や、消費者金融など高利貸しの仕事から、路上ミュージシャンや踊り子などの芸能関係などキリスト教の教義としては軽蔑されていたような職業にしか就くことが出来ませんでした。
近代に入っての有名なユダヤの迫害・虐殺事件といえばヨーロッパやロシアで起こったポグロムというユダヤ人への虐殺事件やナチスドイツによるホロコーストという虐殺事件が有名です。
ポグロム(погром パグローム)とは、ロシア語で「破滅・破壊」を意味する言葉である。特定の意味が派生する場合には、加害者の如何を問わず、ユダヤ人に対し行なわれる集団的迫害行為(殺戮・略奪・破壊・差別)を言う。チェコ語には同系のポフロマ「pohroma」という言葉があり、不時の災難を意味する。
歴史的にこの語は、ユダヤ人に対して、自発的計画的に広範囲に渡って行われる暴力行為と、同様な出来事について使われる。ポグロムは標的とされた人々に対する物理的な暴力と殺戮を伴っている。
出典元:wikipedia
ホロコースト(ドイツ語: Holocaust、英語: The Holocaust、イディッシュ語: חורבן אייראפע、ヘブライ語: השואה)は、第二次世界大戦中のナチス党率いるナチス・ドイツがユダヤ人などに対して組織的に行った大量虐殺を指す。元来はユダヤ教の宗教用語にあたる「燔祭」(獣を丸焼きにして神前に供える犠牲)を意味するギリシア語で、のち転じて火災による大虐殺、大破壊、全滅を意味するようになった。
出典元:wikipedia
ユダヤの苦難の歴史から生まれた知恵の数々は人々に教訓を与える
ユダヤの苦難の歴史、5000年以上とも言われる歴史から生まれた知恵の数々は、タルムードへ凝縮されていて、ユダヤ人でもない(ユダヤ系でもない)ユダヤ教を信じていない人でも、とても勉強になると思います。
土地などの資産を持つことを禁止され、常に迫害への恐怖と直面していたユダヤの歴史では、勉強すること、「知恵」という目に見えない資産を身に着けることによって困難を乗り越えてきました。
人の頭の中にある「知恵」は誰にも奪えないのです。
ユダヤの方々が「教育」へお金をかけるということにも納得できます、「知恵という目に見えない資産」のためなのですからね。
タルムードを解説している本の一節で、個人的に心に響いたものを3つ紹介します。
「毎日、今日があなたの”最後の日”だと思え、毎日、今日があなたの”最初の日”だと思え」
「カリフラワーに住む虫は、カリフラワーが”世界”だと思っている」
「石鹸は体のため、”涙は心のため”」
ユダヤの忍耐の歴史は、農家にとっても参考になる
以上、ユダヤの話とタルムードは素晴らしい知恵の教科書だと思わされたことでした。
ユダヤ人の歴史は忍耐の歴史ではありますが、農業という仕事も「長年の土づくりがー」とか「天候がよくならないなー」とか「なかなか収量がー」とか、
基本的に「忍耐」が試される職業なわけであって、文字通り「耐え忍ぶ」ということにて、ユダヤの歴史そのものから学べることは多いと思います。
それになんといっても驚くことに、イスラエルは砂や岩に囲まれている国土にも関わらず、「農業大国」なのです!
日本は豊かな自然に囲まれた肥沃な大地の国土なのに、農業は衰退しているという情けない実情です(強い国というのは経済と軍事力だけでなく、農業も発展している国なのです)。。。
イスラエルではきっとその5000年以上ともいわれる苦難の続いたユダヤの歴史から培った忍耐力、そしてその知恵の数々から、厳しい国土にて農業を可能にするような技術を生み出したのでしょう。
「SPICY MAKOOY」ではこれからも「ユダヤ」に関することを記事にて継続して特集して行くつもりです☆
そして、今回の記事にて参考とさせていただいた書籍は、ユダヤ教のラビ(僧侶)であるアメリカ在住のマービン・トケイヤー氏という方の
著書「ユダヤ5000年の教え(小学館新書)」を参考とさせていただきました。
こちらの本にはそのユダヤの知恵の結晶である「タルムード」から厳選された格言の数々が詳しい解説とともに記されていて読みやすく、ユダヤの知恵を学びたい方には大変おすすめの一冊です☆
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