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マスタードとは
マスタードは日本では加工品の「ねりからし」としてお馴染みのスパイスです。
日本でのマスタード製品は加工製品として練りからしが一般的に普及していますのでカラシの種そのものの製品「マスタードシード」はあまり馴染みがなく、聞いてもピンと来ない人が多いのではないかと思います。
マスタード 和からしと洋からし原料の違い
和カラシの原料はカラシナ(セイヨウカラシナ)です。
洋カラシの原料は白カラシです。
マスタードの加工品、練りカラシの日本での大まかな種類
・和風ねりからし
原料:カラシナ(セイヨウカラシナ)
日本の料理によく合う練りからしです。ツーンとした辛みが強く、とんかつやおでん等に合っていると思います。
S&B食品の粉カラシ
・ねりからし
原料:カラシナと白カラシ
カラシナと白カラシをブレンドし、中には酢や糖類を加えているものなどもあります。白カラシなどのおかげで辛味が抑えられています。
S&B食品のマスタードソース
・マスタード(ソース)
原料:白カラシ
主な原料は白カラシでソース状のものからマスタードシードをそのまま加工した粒マスタードなどがあり、酢や香辛料、糖類や調味料が加えられていてサンドウィッチやホットドック、フランクフルトやソーセージなどの洋風の料理に合います。辛味も少ないです。
MAILLE(マイユ)のマスタードソース
マスタード ねりからし類・マスタードソースに使われる黄色い着色料
黄色い色味が強いねりからし類・マスタードソースには着色料として「ターメリック(ウコン)」が使用されていることが多いです。
マスタードの原産地
主にヨーロッパの南の方やインド周辺になります。
マスタードの呼称や語源
マスタードとは海外ではカラシの全ての種類を表し、マスタードという言葉は日本では主にねりからし(洋がらし)とマスタード(ソース)を指していると思います。
マスタード 主な植物学上の分類と学名や外観等
マスタードの植物学上の分類ではアブラナ科で日本でのお馴染みの野菜である小松菜、大根、キャベツなどの野菜と同じ科目なのです。
カラシナ(セイヨウカラシナ)
引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%A9%E3%82%B7%E3%83%8A#/media/File:Brassica_juncea_-_K%C3%B6hler%E2%80%93s_Medizinal-Pflanzen-168.jpg
アブラナ科アブラナ属
学名 Brassia juncea 英名 mustard 漢字では辛子菜か芥子菜といいます。
海外では「オリエンタルマスタード」とも呼ばれています。調味料として種がブラックやブラウンマスタードシードと呼ばれているのは植物の「黒カラシ」ではなくこちらのカラシナの一種だそうです。
白カラシ
引用元:
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%AD%E3%82%AC%E3%83%A9%E3%82%B7#/media/File:Sinapis_alba_-_K%C3%B6hler%E2%80%93s_Medizinal-Pflanzen-265.jpg
アブラナ科シロガラシ属
学名 Sinapis alba 英名 white mustard,yellow mustard 漢字では白芥子といいます。種はホワイト、イエローマスタードシード。
カラシナと白がらし以外にも黒がらしや地域独自の種類のものがあるそうです。
黒カラシ
引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%AD%E3%82%AC%E3%83%A9%E3%82%B7#/media/File:Brassica_nigra_-_K%C3%B6hler%E2%80%93s_Medizinal-Pflanzen-170.jpg
アブラナ科アブラナ属
学名 Brassica nigra 英名 black mustard 漢字では黒芥子
黒カラシは英名でblack mustard と呼ばれていたりしていますが実際には、マスタード製品やマスタードシード等、スパイスとしてもあまり使われていないそうです。
「ブラックマスタードシード」で出回っているスパイスはカラシナ(セイヨウカラシナ)黒い種のタイプものだそうです。
黒がらしの株は背丈が高く種は落ちやすいので機械収穫に向いていないことから大量生産もしずらく、黒がらしの種が使用されているものはピクルス液やインドでは料理などで使われるマスタードオイルやギーの風味付け以外あまりないそうです。そのためマスタード製品もあまり出回っていないようでので、もし黒カラシの使われているものに出会えたら日本ではなかなか貴重なことなのかもしれませんね☆
マスタードの食用としての主に利用される部分
カラシナ(セイヨウカラシナ)は葉や茎そのものも料理で使用されます。日本でも有名な品種といえば「サラダカラシナ」や「赤サラダカラシナ」「ワサビ菜」などでしょう。
マスタード(カラシナ)の葉は品種は数種類あるそうですがどれもがキーンとするような辛味を持ちサラダを始め、おひたし、スープ、鍋物、炒め物等使われるものは様々です。
白カラシと黒カラシも同じですが、「カラシの菜」というほどのカラシナとは違い、野菜として使われることは少ないのでしょう。しかしハーブとしても使われることはあるそうです。
マスタードの薬用として信じられている効能・成分や働き
マスタード類には辛味の成分がそれぞれ含まれていて、カラシナと黒カラシには揮発性が高いと言われるキーンとするような辛味成分「アリル芥子油」。
白カラシには揮発性が低いと言われていてマイルドな辛味の「ベンジル芥子油」が含まれているそうです。
これら辛味の成分には血液の流れを良くする働きがあります。
筋肉痛の時に黒カラシは湿布薬のようにして肌に付けたりすると良いとされていたそうです。一般的にマスタードシードをぬるま湯で練って湿布薬のようにすることは神経痛やリウマチにも良いそうです。
特にインドやスリランカ発祥の伝統医療アーユルヴェーダでは抗菌作用、興奮刺激作用、胃や腸のガスや痰を取り除く作用があると言われているそうです。
他にも中国の方では漢方薬として白ガラシを白芥子(白がいし)黒ガラシを黒芥子(黒がいし)と呼び、上記のような似た薬用効果のため使用されるそうです。
マスタードのサラダドレッシングなどの「乳化」を促す効果
他にはマスタードをサラダのドレッシングに加えると「乳化」という水と油などの2種の異なる分離する液体を細かく分散させたまま混合させる働きを促します。
マスタード 粉カラシの扱い方
マスタードの粉からしを溶いてねりからしを作るときにはぬるま湯を使いましょう。
それはぬるま湯で粉カラシを溶くとカラシに含まれる「ミロシナーゼ」という酵素が湯の温度40℃前後で活性化し、辛みを発生させるためだそうです。
粉マスタード
マスタードの種の製品
種(マスタードシード)の製品ではイエロー(ホワイト)マスタードシード(白からし)とブラウン(ブラック)マスタードシード(カラシナ)などに分けられます。
欧米ではピクルスの味付けとして使用され、インド周辺では料理の風味付けのためスタータースパイスとして数種類の料理で使われるそうです。
そしてマスタードシードには油分が含まれているのでマスタード油としての原料になります。
イエローマスタードシード
ブラウンマスタードシード
マスタード 超簡単!マスタードシードの基本的な使い方のひとつ!!
例えば、このような感じで油を入れたフライパンを熱した時にマスタードシードを加えれば香ばしい香りを放ち、料理の風味を付けることがしやすくなります。
マスタードとの出会い
私にとってマスタードはそれまで「黄色のツンとした香りのグニャグニャのソース」みたいな感じで子供の時は鶏の唐揚げやフライドポテトの付け合わせの調味料としてとしか考えていませんでした。
しかし、成長するにつれ食の幅も広がり揚げ物の次はおでんの付け合わせとして気に入るようになり、ドイツフェスティバルでは粒マスタードを付けたドイツのソーセージを味わい、農家になりサラダカラシナを知りサラダそのものとして味わうようになり、マスタード入りのドレッシングとしての味を知り、スパイスカレーや料理を作るときにスパイスそのものとしてマスタードシードを使ってみたりと私の食歴を振り返ってみるとマスタードは欠かせないものであるなーと考えさせられました☆
私のマスタード歴(笑)
1. 鶏の唐揚げやフライドポテトの付け合わせ
↓
2. おでんの付け合わせ
↓
3. ドイツフェスティバルでのソーセージの付け合わせ
↓
4. 農家になりサラダカラシナを知りサラダに直接つかったり栽培したりして
↓
5. マスタードドレッシングを使ってみたり作ってみたりして
↓
6. スパイスカレー、料理作りでマスタードシードを使ってみたりして
以上、このレポートを読んだ読者の方に改めて少しでもマスタードの素晴らしさを感じて頂ければと思います☆
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